アート巡りには最適な日々

美術と好きなものと日常を自分の言葉で

カタストロフと美術のちから展

森美術館のカタストロフと美術のちから展へ行ってきた。

f:id:stone-river328:20190111223555j:image

阪神淡路大震災同時多発テロ東日本大震災をペースにしたアート作品の数々。

考えさせられました。

 

特に好きな作品数点

 

f:id:stone-river328:20190111222915j:image
f:id:stone-river328:20190111222919j:image平川恒太【ブラックカラータイマー】

福島第一原子力発電所で従事した作業員の肖像画

カチッカチッと時を刻む音が聞こえてくる。

被曝による死へのカウントダウンに聞こえる。まさにブラックカラータイマー。

 

f:id:stone-river328:20190111223648j:image

f:id:stone-river328:20190111223741j:image池田学【予兆】

細密な描写力と凄まじい情報量もさることながら、

描かれたのが2008年ということに驚いた。

東日本大震災津波を想起せずにはいられない。

 

f:id:stone-river328:20190111224038j:image宮島達男【時の海 –東北–】

デジタルタイマーでお馴染み、直島の角屋で感動して大ファンになった宮島さんの作品。

それぞれが異なるカウントを刻んでいて、ひとりひとりの命の進み具合を感じさせる。やけに早いカウントを刻むもの、ゆっくり刻むもの。

そんな中で気になったのは、無表示のまま佇むだけの一つのカウンター。

死を感じずにはいられない。

もう動くことはないのか、もしかしたら故障か?と思いつつ気になってずっと眺めていると、かなりの時間をかけて[1]が刻まれた!

多くの命が失われたあの震災の日、しかし同時に新たな命が誕生した日でもあることを感じました。

まさに生と死の作品です。今回の展示ではダントツで好きです。

タイマーの設定は小学生が行なったそうで、先述のタイマーを設定した子に話を聞いてみたいと思った。もしかしたら偶然かもしれないけど、間違いなく一人の人間には感じるものがあったんです。

クラウドファンディングに参加しようと思います。

QRコードがらしくてカッコイイ!

f:id:stone-river328:20190111230548j:image

宮島達男さんは著書も面白いです。

f:id:stone-river328:20190111230916j:image

 

カタストロフ展は1/20まで、もうすぐ終わっちゃいますので駆け込みましょう。