アート巡りには最適な日々

美術と好きなものと日常を自分の言葉で

土田泰子展

平塚市美術館で開催中

土田泰子展  導~ Whereʼ s a will,thereʼ s a way

へ行ってきました。f:id:stone-river328:20190109160203j:image

 

そういえば昔、洗濯バサミやクリップをくっつけて戦闘機やオブジェを作ったなあ…

そんな幼少期を思い出す展示が多かったです。

もちろんクオリティが違いすぎますが!

 

f:id:stone-river328:20190109200231j:image【nest of sixth sense】

真鍮のクリップで表現された巣

金属で硬いはずなのに、フワフワ感がそこはかとなく感じられる。好きだ!

f:id:stone-river328:20190109200235j:image【star line】

分度器!表示の部分が重なると、ここまで黒を形成するんだな〜!誰でも使ってた分度器、でも数回程度しか使わないであろう分度器が、こんなにゾワゾワする不穏な作品に生まれ変わるとは…。

f:id:stone-river328:20190109200238j:image【man ma mia】

ミルキーはママの味

不二家協力の元、制作された作品だそうで!

部分的にイエローの包み紙も使われているのがアクセントになって良いなあ。

土田泰子さん、御本人はとても美人で、アートシーン出演時のファッションもバルマンっぽいレザー着ててカッコ良かったんだけど、ツイッター見に行ったら不二家のアカウントRTしまくっててギャップにやられてしまった。
f:id:stone-river328:20190109200242j:image【超BLEND ~push beyond one's limit~】

メインビジュアルにもなっているオディール!

万いってそうな数のマドラーで作られている!

全ての作品に言えるけど、発想が凄いというか、よく作ろうと思えるなあ。それが芸術家なのだろうか。

 

一番気に入ったのはこの作品

f:id:stone-river328:20190109200227j:image【女義】

黒のビジネスハイヒールかと思われる。お洒落や自分、大切な人のためならいいけど、職場でも負担の大きいハイヒールを履かねばならない風潮、化粧もだけど、それら男社会の都合によって作られた女性の義務に対するアンチテーゼを感じられる作品。

連なり、鏡の奥にも続く女義の螺旋。

f:id:stone-river328:20190109200223j:image今後もそういった風潮は無くならないかもしれないけど、作品手前に連なりが少々崩れかかる部分があり、新しい時代の突破口のような、そういった女性の義務から解放されてほしい、そんな希望も垣間見える。作者の想いが伝わってくるような素晴らしい作品だった。

 

土田泰子展、面白かったです!そして無料というのに驚きました。是非東京でも個展やってほしい。

今後も楽しみな作家さんです。

 

平塚市美術館は、平塚駅という微妙に首都圏から離れているし、駅からも15分ほど歩かなきゃならない立地だけど、去年の深堀隆介さんの個展など、面白い企画が時々あるので印象深い美術館です。

三沢厚彦さんのユニコーンにも会えます!

オススメです!